菅生沼の白鳥をみながら思うこと

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[表具師の徒然草 ]さんの言葉を借りれば
被災地の方々にとって
今年は
『泥沼に擦り付けられた顔を上げ
拭い取って前を見つめる年』

昨年の大震災は史上初の避難民33万人
そして今も12万人もの失業者
いや、実際の失業者数は
20万人に増加するとも

数十万人が「血縁・地縁・社縁」
すべてを同時に失った

津波から命が助かっても
津波から家が無事だったとしても
『生産基盤』や『生活基盤』を
ねこそぎ奪われ失職した人々

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 失業給付が受けられる人はまだしも
 自営業の人はその日からゼロだ
 いや中には借金を抱えての
 生活だった人も多い
 そういう人にとっては
 ゼロではない
 マイナスからの出発

 事業を再開したくても
 二重ローンを背負うことはできない



公的な支援策はそうした人たちには
基準に満たないということで届かない

NPOやNGOの運動も
ほんのささやかな点にしかならない

しかし復興とは
そうした支援の点と点をつないで
『面』を作っていくことしかないのだろう

復興ファンドの存在を知った
もしわたしに少しのゆとりがあるならば
そうした形で支援をしてゆきたい

マイナスを大きく抱えた人々の生きる気力が萎える前に
ゼロからの出発ができるようにしてあげなければならない

マイナスの部分をどう発掘し
支援の手にどうつないでいくか
インターネットの社会でなにかできないだろうか・・・



身ひとつでけなげに生きている
鳥たちの姿にいつも惹かれるのは
なぜだろう

ささやかに自然のなかで生きたいと
ねがいつつも哀しいかな
ひとは・・・

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東日本大震災では
多くの病院が津波の被害などで
機能不全に陥った
そこは震災以前から医師が足りない
医療崩壊寸前の弱者地域
廃墟と化した町で
病院の再建に奔走する医師の姿を見た

犠牲者の半数以上が65歳以上の高齢者
さらに障害者を考慮すると
「災害弱者」の割合は非常に高い
そうした災害弱者は
日本の福祉のお粗末な現状を
赤裸々に見せてくれた


画像 東日本大震災に
 原発の大事故という人災が
 プラスした福島
 原発や放射能に関する情報の不足
 放射能も未来も見えない現実を
 生きざるをえない人々に
 人類が体験したこともない
 大きな不安が覆い被さっている

 多くの人々が求めているのは
 被曝による人体影響と
 今後の土壌汚染への対策



それを客観的かつ冷静に考えるための
基礎データ・放射能汚染地図

福島第1原発から
33~70キロメートルの範囲にある二本松市で
毎時1マイクロシーベルトを超える放射線量が
広い範囲で計測された
市も独自に500メートルのメッシュを区切って
市の全域で調査を行った
一部の地域で毎時2~3マイクロシーベルトを記録
いわゆる『ホットスポット』だ
そこで子供から大人まで多くの人々が
毎日放射線を浴びながら暮らしている


福島第一原発事故は
広大な大地を不毛の地に変え
人々を放射能被ばくの恐怖に陥れている
それは世界で初めての多重炉心溶融事故


これから是非ともしなければならないことは
「事故原因の直接的な究明」と
「歴史的な視点で
安全神話形成の過程を見直すこと」


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後者については
10月から朝日新聞の夕刊で
『原発とメデイア』という連載で
検証をはじめた

日本は過去の太平洋戦争で
石油などの資源不足で敗北
世界で唯一の被爆国であるにもかかわらず
原発建設に至るまでの経過
「経済性追求」と「安全性確保」の矛盾


1973年石油ショックの翌年、電源三法が成立
「安全」を前提に原発建設が加速

日本で初めて原発の安全性を科学的に問う裁判
「伊方原発訴訟」が始まった
原告は原発建設に反対する地元住民と科学者たち
被告は建設を推進しようとする国

裁判では今回の福島原発で起きた
「全電源喪失」や「炉心溶融」などの事態は
ほぼすべて俎上に載せられていた

公判中にスリーマイル島や
チェルノブイリ原発の事故も起きた
原発の安全性の見直しが迫られる状況も生まれた

しかし最高裁は「行政裁量の分野」だと
反対派の訴えを退けた

原発の安全性を正面から問うルートが失われ
誰も疑問を挟めなくなった行政と業界、
学術界により安全神話は膨張していった





前者の「事故原因の直接的な究明」は
中間報告が出たけれど
なにも見えては来ない

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はじけるしゃぼん星

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この記事へのコメント

2012年01月09日 21:43
ののはなさんの文章と鳥たちの凛とした美しい姿の画像が私の気持ちも引き締めてくれました。
管生沼の冬の空気が伝わってくるような・・・
素晴らしい写真です!
2012年01月09日 23:08
長らくご無沙汰してしまいました。
お互い同じ時期に母親を亡くしていたのですね。さびしいですね。今でも時々「さあ母のところへ行こう」と思うことがあり、もう行かなくていいのだと気づかされ涙が出てきます。
厳しい自然の中で生きる鳥たちの姿には神々しささえ感じてしまいます。
空に舞う白鳥 素晴らしい写真を撮られましたね。
2012年01月10日 00:08
現地の実情を御理解頂き有難う御座います。
復興ファンドの形態の様々なものが出来て来ました。牡蠣養殖、海鞘養殖、最近では海苔養殖のファンドが立ち上がりました。牡蠣のファンドも数種あり、私も参加しています。我が家の昨年の歳暮は被災地の新海苔です。取引先にはやはり被災地の蒲鉾、水産加工品を使いました。
震災孤児も多く生まれてしまいました。あしなが育成会への協力を呼びかけ、何とか小口ながら支援も始める事が出来ました。
兎に角、立ち上がるには手を貸したり、杖を渡したり、背中をさすったり押したりと見ているだけではもう無理なんです。些細な「出来る事」の継続しか「面」を維持出来ないんですね。
ここに来て、ボランティアは激減です。
支援を受ける側の地方の者としては、嫌な表現ですが「飽きっぽい日本人」を見た様な気がします。ブームで終わらせて欲しく無いですね。
2012年01月10日 01:15
新成人の福島や震災地の若者の言葉に、また涙を誘われてしまいました
私達といえば、温かな暮らし元で何事もなかったような日常に戻り、この落差、温度差に自己嫌悪に陥ってしまいそうです
一歩一歩歩きはじめた被災地の方々の足音を聞き、応援できることを、また始めなくては。。政治の世界にはもう期待するものは何も無いことが益々解ってくるだけでです。。いやになりますね
ホットスポットも、今では広範囲過ぎ、セシウムがあっちこっちへと流れ、日本中が危険だということです。
親類も、友人も居る福島を助けることは、今や魔女の一つの使命だと思い始めています。言葉で伝えることぐらいはまだできるかもしれない
微々たる力を皆が寄せ集めれれば大きな力になることをもう一度勇気をもって立ち上がろうと、自分にはっぱをかけています
ののはなさんの発信に勇気をいただきました
2012年01月10日 09:34
なんと美しい空に舞う鳥!
天にはみ栄え、地には穏やか(?)
永久にとの想い・・・切なるこの頃です。
2012年01月10日 11:05
事実を正確に把握して、なぜそうなったのか、組織がどう動いたのか、どう対処したのか、どこに問題があったのか、残された問題をどう解決するべきか、そのためには何が必要か・・・・。
淡々とした筆致の中に、問題をしっかり捉えて追求していこうとするののはなさんの意思の強さと、辛抱強さが感じられて思わず頭が下がってしまいます。
馬齢を重ねただけでいつしか目標を見失い、気がつけば老境をさ迷う老人ですが、貴女のブログに出会えて一筋の明かりを見つけたような気持ちになり、静かに感動しています。
コアラ
2012年01月10日 18:05
僕のサイトの論文のところにも書いたけど、今一番にしなければならないことは、放射線量が毎時0.5μシーベルトを越える地域の居住禁止とそこでの農作物の栽培の禁止。福島の大部分がこれにあたる。早く住民を移住させるべき。そして東日本・北日本の農産物を全量放射性物質含有量を測定できる施設を各地につくり、すこしでも含まれている農産物は流通させないこと。そのために除染費用と原発開発振興費を全額あてること。これを政府に行政にそして生産者に要求すること。同時並行で市民運動として放射性物質が含まれている商品の不買運動を進めること。原発事故の原因はすでにわかっている。巨大地震による冷却水パイプ破断と電源の喪失。東電も政府も隠しているだけ。理由は単純。これを認めたら全国の原発全部即時停止だ。様々な情報を総合すればこの結論になる。安全神話が出来た理由。原発が何のために開発設置され、いい加減な被曝基準が作られたか。これを調べればたちどころにわかる。被曝基準の問題は、中川保雄著「増補・放射線被曝の歴史」明石書店刊を読むと明快です。原発の歴史が良くわかる本は調べてみます。
ののはな
2012年01月11日 15:46
♡。komichiさん゚。♡
レンズと腕がいまいちなので、こうした野鳥のいる風景で満足しています。夕景をバックにできたのでうれしかったです。この日かな~hiroさんがこの菅生沼の餌場で写真を撮っておられました。すごく上手に雰囲気を伝えておられます。わたしはねぐらの方で待っておりました。最後の写真で降りたあたりが、安心して眠れる場所らしいです。茨城博物館から出てきた人たちもみな帰って、木道にも人影がなくなり安心なのでしょうね。わたしはいつも人がいない場所でそっと生息しています。昔のように片足田圃につっこんで何時間も待つなんてことはできなくなりましたので、なかなか小鳥たちの写真は撮れませんが。
ののはな
2012年01月11日 15:50
♡。hiroさん゚。♡
餌やりの場面上手に撮られましたね。いい雰囲気で菅生沼の実態を映し出せていますね。hiroさんもお母さまを去年亡くされましたか。それはそれはお寂しいことでしょう。わたしも寒い明け方、母の布団かけ直さなきゃって思って、あ~あいなかったんだって、また眠ります。またどこかですれ違うかもしれませんが、宜しくお願いします。
2012年01月11日 17:57
被爆国日本が原発の建設推進によって、親元のアメリカが事故の後、建設推進の抑制をするのに、まだ執拗に促進する。
理由を聞くとウニャウニャと煮え切らない説明しかできない・・・原発ペンタゴンですね。
国民の声でその手を縛る意外にないと思宇ようになっていますが、原発推進や政府の意向に従順だった福島県知事でさえ、原発全廃で新婦人の会などの提案に賛同して全会派一致の姿勢に変わってきましたネ。
ののはな
2012年01月13日 20:49
♡。suikoushiya さん゚。♡
>復興ファンドの形態の様々なものが出来て来
>牡蠣養殖、海鞘養殖、最近では海苔養殖のファンドが
そうんなんですか。・・・一度検索してみましょうね。
震災孤児たちはやはり施設とか、親類の家とかで・・・となるのでしょうか。つらいでしょうね。子どもの心にどんな陰を落としているのかと思うとつらいですね。親にまさるものはないでしょうし。
>些細な「出来る事」の継続しか「面」を維持出来ないんです
そうですね。今忘れようとしているのでしょうか。それともみなさん、自分があっぷあっぷ?わたしはボランティアってあんまり好きじゃなかったのです。偽善みたいで。ボランティアしてますって人はすごく偉ぶっているようで。うちの母に一度傾聴のボランティアの人が入っていたのですが、母の方が気を使ってしんどくなってしまいました。
今、東北の被災地ではそんなことも言えないほど人手を必要としているのですね。
はじめの頃は受け入れ体制ができていないから・・・ということでやる気のある人たちも入れなかったと聞きます。自分で何もかも持参しなければ入れない、という認識をいまだ持っているわたしも見方を変えなければならないようですね。自分になにができるのか・・・世間にそういう実情を知らしめることも・・・。
ののはな
2012年01月13日 20:54
♡。コケ魔女 さん゚。♡
そうですね。成人式の日の若い人の言葉にじーんとしましたね。
未来ある人々の未来をつぶすようなことをしてはいけないって思います。
報道って重要だと思いますね。メッセージ性をもった、臨場感あふれる番組を視聴率ぬきに報道人はつくるべきですよね。わたしも自分に歯がゆいのです。でも罪悪感は感じないようにしています。できることはやる。できないことでくよくよしても仕方がないから。
ののはな
2012年01月13日 20:56
♡。ハッピー さん゚。♡
>天にはみ栄え、地には穏やか

そうですね。まさにそのとおり。今年こそと日本中の人々が前を向いて生きようとしていますね。きっと今年はいい年になるのでは・・・と。
ののはな
2012年01月13日 21:05
♡。あきさん゚。♡
あの~わたしはあまりうまく言えないのですが、あまり買いかぶらないでくださいね。いつもぼっとしているののはななんですよ。仕事大好き人間で、お金の計算が下手で、いつも経済的にピンチに陥ってます。でも数学の問題を解いているとすっかり現実を忘れてしまうのです。そういえば高校の時の数学の先生もそうだったなって。でも会いたいなって思ったときにはもう死んでしまっていたというおちょこちょいでしたね。わたしもそうなりたいです。で、児童文学と数学で現実逃避ばかりしていると別のののはなが叱るのです。ほらみてごらん、世の中を!
でもあきさんのように鋭いアンテナを立てていることは難しくて。まあわたしを買いかぶっている友人が何人かいて、わたしのお尻を叩くのです。でもね~わたしは観念的なことは言えないのです。自分が体験したか、すごく実感したことでないと発言できない。自分の意見を言わず、質問をすることを心がけていた時期もありましたね。いつもあきさんのブログを読んで感心しています。こちらこそありがとう!DNAね~変わらないと思いますけど・・・
ののはな
2012年01月13日 21:18
♡。コアラさん゚。♡
>放射線量が毎時0.5μシーベルトを越える地域の
>居住禁止とそこでの農作物の栽培の禁止
もちろん、そうですね!
文科省はもう放射線量はあまり変動しなくなったとして、1mの高さに常設された線量計での発表に切り替えたそうですが、はたして放射線量ってはっきりしたのでしょうか。測っていないところの方が多いような気がしますが。
>東日本・北日本の農産物を全量、放射性物質含有量を測定できる
>施設を各地につくり、すこしでも含まれている農産物は流通させない
これ大事ですよね。今食べていてすごく不安です。東京のスーパーにはいろんな地域の名で野菜などが出ていますが、放射線量は表示されていません。
>原発事故の原因はすでにわかっている。
>巨大地震による冷却水パイプ破断と電源の喪失。
>東電も政府も隠しているだけ。
そうなんだけれど、当局がそれを認めて発表しない限りはグレーということになる。
>理由は単純。これを認めたら全国の原発全部即時停止だ。
そうそう。これが困るのですね。原発で生きている人々にとって。
>安全神話が出来た理由。
>原発が何のために開発設置され、いい加減な被曝基準が作られたか
>これを調べればたちどころにわかる。
なんのために原発が開発されたのか・・・
わたしも次はもっとこのあたりを勉強しなければ。曖昧にわかっているだけではだめですね。
いつも明快に切り込んでいただきありがとうございます!
またがんばろうという気持ちになります。
ののはな
2012年01月13日 21:22
♡。Tatehikoさん゚。♡
福島の人々は複雑な心境におかれていると思います。わたしも福島の友人や親類の人と話すときは、すごく神経を使います。都会に住んでいるわたしがなにかを言ってもいいものだろうかと。前の福島県知事の佐藤栄作さんの本を読みました。原発の地元がこんなにもなめられているのかと憤慨しました。
まあ
2012年01月21日 17:30
初めまして。
私は菅生沼の近くに住む者です。
時々白鳥を見に行くのですが
なぜか白鳥を見ると寂しい気持ちになってしまいます。
それでも見に行ってしまいます。
ののはな
2012年01月24日 16:10
♡。まあさん゚。♡
はじめまして。菅生沼の側にお住まいですか。いいところですね。わたしは年に何回か行きます。仕事でも昔はよく博物館に行きましたが、この頃はもっぱら白鳥ですね。そうですね。寂しいかもしれませんね。でも生き物たちはけなげでわたしは勇気をもらいます。

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